Magyar Telekom Szimfonikus zenekar

2009年4月23日 バルトーク芸術宮殿
マジャール テレコム シンフォニー オーケストラ演奏会
指揮 Kovács János  
ヴァイオリン独奏 Gilles Apap

曲目 Ligeti Gyö:rgy Régi Magyar Társastáncoká
古いハンガリーの民族ダンス
Mozart:G-DÜR Hegedüverseny NO3. K216
       ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K216    
Bartók:ⅡRapszódia BB 96B
ラプソディー2番
Enescu:ⅠRoman Rapszódia
       ルーマニアラプソディ1番
Liszt:Magyr Rapszódia
       ハンガリア狂詩曲2番 

指揮の Kovács János ハンガリーで最も人気のある指揮者の一人。ブダペストオペラ座音楽監督。2009年9月、オペラ座フィデリオ/ベートーベンでの指揮は印象に残っている。フィデリオ序曲、レオノーレ三番序曲はわれんばかりの拍手だった。
Gilles Apapフランス国籍アルジェリア生まれ、1963年。クラシック音楽の他にロマ音楽、スイング、アイルランド音楽、ブルーグラス音楽=アメリカ開拓時代に起源を持つストリングバンド音楽=をも手がけるという。1985年にはユーディ・メニューインコンクールで第一位を獲得している。
この夜のMozartのヴァイオリン協奏曲3番は彼の持ち味が発揮された演奏だった。指揮者が登場する前に彼は民族音楽的な曲を弾きながら登場。然る後指揮者の登場だった。演奏が始まってからの彼は即興の妙技と多彩な演出で観客をうならせた。演奏しながら、舞台いっぱいに歩き回り、楽団の中央で演奏し、時には楽団のメンバーと楽器で対話したりして、決して一箇所に立ち止まって演奏することはなかった。第三楽章の最後のカデンツアは本日の圧巻。モーツアルトから突然民族音楽になり、何と10分以上も楽しいリズムやメロディーを弾きまくり、最後はモーツアルトで締めくくり。決して本日の興奮を忘れることはないだろう。
Enescuはルーマニアの作曲家。ルーマニアラプソディは30何年振りに聞くことができた。30数年前、社用でルーマニア体操協会を訪れたことがある。
その時高尚相手だった国際体操連盟技術委員のシミオネスク女史がお土産にEnescuのレコードをプレゼントしてくれた。ルーマニアラプソディは内の一曲だった。