マッターホルンを見て氷河急行に乗ろうーー中

2011年8月6日ー13日
<8月8日>
再びポストバスでサースフェーの村へ。ホテルのあるサースグルンドは標高1550m標高1800mのサースーフェーにはバスで10分ほど。この日の目的はミッテルアリラン。ロープウエイ乗り場はバスの終点から歩くこと5分。

ロープウエイは途中で一度乗り換えて15分ほどでフェルスキンヘ。停留場を出るとそこは氷河の上。氷河が溶けて,水が流れているのが観察できる。
フェルスキンからはMetro Alpinという地下ケーブルがミッテルアリランの展望台まで3分で運び上げてくれる。

展望台は標高3500mの氷河の上の雪原にある。雪原は夏スキーヤーのメッカ、多くのスキーヤーが訪れる。
レストラン兼回転展望台は世界一の高所にあり1時間で一周する。展望台からは4027mのアラリンホルンが頭上に聳え立つ。2時間の滞在中、雲が掛かり全容を目に出来なかったのは残念。展望台からは4000m級の山々、村へ流れるいくつかの氷河が見渡せる。天気さえよければ一日中滞在していても飽きることはない。ここで相模原市にお住まいのKさんと言葉を交わした。なんと世界百名山日本百名山でなく)を訪ね歩いておられると伺った。約20の山を征服されたとか。ご持参のスイス、日本の国旗をお借りして記念写真を一枚。

ミッテルアリランには世界最大の氷の洞窟がある。回転レストランの地下に奥行き70m、氷の厚さ10mの洞窟はギネスブックに登録されている。クレバスを下からのぞけるコーナーは興味深いものの写真に取るのは難しい。

<8月9日>
サースグルンドからポストバスでスタルデンへ。電車に乗り換えてグリンデルワルドへ。この路線は氷河急行の路線の一部。列車はマッターフィスパ川に沿って断崖絶壁の中をツェルマットに向かってゆっくり斜面を登っていく。途中大きながけ崩れの会った箇所に差し掛かる。ヘルブリンゲンの山崩れの後だ。1991年山が突然大崩壊し、岩石と土砂が川、鉄道、道路を埋め尽くし、形成された池はツエルマットを水没の危機にさらした。

ツエルマット到着後、荷物を預けて早速ゴルナーグラート・バーン(マッターホルン登山電車)に乗車。

出発してまもなくマッターホルンが眼前に迫ってきて、同時にツェルマットの町がどんどん小さくなってゆく。
終点の一つ手前のリッフェルベルグで下車。お目当てはリッフェルゼーに写るマッターホルン(逆さ富士ならぬ逆さマッターホルン)を見るためだ。ここからのマッターホルンが最もかっこいいらしい。この日のマッターホルンは終日雲が掛かり決して全山が見られなかった。

リッフェルゼー周辺は高山植物の宝庫。可憐な花が岩陰にひっそり咲いていた。ワタスゲは池のあちこちに見られた。
再び登山電車でゴルナーグラードへ。3089mの展望台からはマッターホルンは当然のこと、モンテローザ、ブライトホルン、リスカム、などの4000m級の山々、ゴルナーグラード氷河などが絵葉書の世界を演出している。