雪の発電所

2012年2月1日
ハンガリー在留日本人向けの日本語情報誌「ドナウの四季」に長野県山ノ内町(筆者の故郷)にある平穏(ヒラオ)第一発電所を描いた岡鹿之助の「雪の発電所」をテーマに中学時代の思い出や、昨夏この発電所を見に行った時の様子や印象などを書いた。
岡鹿之助「雪の発電所
日本の友人O・七重さんがそのエッセイを読んで手紙を下さった。
「雪の発電所」をPCからプリントアウトしてもらって、じっくり読みました。この間、話は聞いていたけれどやはり文章になるとしっかりこちらの頭に入ってきます。あの絵、昔どこかの展覧会で実物を見た覚えがあるので、親しみあり。一度(中学か高校の頃?)父にくっついて、岡さんのアトリエを訪ねた時のこと思い出します。菓子鉢に小さな菓子(チョコレートかクッキーだったか、そんなもの)が出されて、私が遠慮して?又はこれが礼儀と思って?一つだけ取ったら「もっとガシャットとお取りなさい」と言って、ひとつかみとって下さったことが印象に残っています。それと小さなパンジーの額がいくつも飾ってあって、よく見るとそれは髪の毛。金髪だの赤毛だのびっくりする程色んな色調の人間の髪の毛を張り合わせて(多分)描かれたものでした。亡くなった人の思い出に、こういうものを作る慣習がある由でした。
2011年5月、現地を訪れ、発電所の様子を写真に収めた。