友遠方より来る-日本滞在記録

2010年3月14日
名古屋在住のN夫妻と信州3泊4日の旅を終え、夫妻を長野駅で見送り、我々は妹の嫁ぎ先に。
嫁ぎ先は長野市山田中。JR長野駅から車で20分。定期バスは一日に4本だけしか運行されていない。海抜500M位。
山田中地区は旧上水内郡田切村。山間部に5-20戸の集落が20箇所ほど点在する。とても県庁所在地にあるとは思われない山の中。一戸の平均家族は1.6人程。すなわち一人住まいの老人が大勢いるわけである。典型的な過疎化地域。旧小田切小中学校は数年前、廃校になり現在は民俗資料展示館。
山田中地区も他の地域と同様戸数も人口も激減。嘗ては10数個あったが現在は4戸だけ。最年少は妹の66才。また配偶者に先立たれた一人暮らしの老人世帯も多い。
老齢化が進んで林や、田んぼの手入れが行き届かず、山は荒れ放題。野生動物のえさになる木の実がならず、えさを求めていのしし、野ウサギが時には熊も里に出没するという。
然し景色は素晴らしい。北アルプスの雄姿を仰ぎ見ることができるシチュエーション。山間部に民家が点在する景色は原田泰司の世界だ。



3月21日、22日
こんな田舎だが、大好きな人もいる。K.Kazuko,O.Nanaeのお二人が山田中を訪れた。Yoshikoの墓友でもある。東京に生まれ育ったお二人にはいわゆる田舎がない。すき焼き用の牛肉をお土産に田舎生活を送りに来られた。
21日、長野到着後は山菜の昼食。野生のセリ、ふきのとう、山芋、かぼちゃのテンプラに信州そば。付け合せはセリ、菜の花のおひたし、蕗味噌、野沢菜など。都会人には最高の贅沢。
夕食は持参頂いた牛肉ですき焼き。雪の中に寝かせておいたネギ、白菜は抜群。短い日にちなら田舎生活万々歳。


翌日は3人(筆者は留守番)で善光寺参り。絵の好きな3人はその足で東山魁夷美術館へ。
東京へ帰るお二人のお土産は、手作りの蕗味噌、おはぎ、自分で採集したセリなど。かばんをいっぱいにして持ち帰った。