コトルからツェティニェ、イガロ/モンテネグロ

4月8日
コトルから次の目的地ツェティニェに向かう。ホテルで歴史的な街道をドライブするよう勧められた。コトルの市内を抜けると直ぐに山道に差し掛かる。道幅は狭く、舗装の質も良くないが対向車はほとんどなく、崖側は石でガードレールが完備していて、ゆっくり車を走らせれば安全な道路。日光のイロハ坂を思わせるヘアピンの連続(35箇所位)。高度を上げるに従ってコトル湾、コトルの町が表情を代えて眼下に広がってくる。慎重に運転すること1時間、峠に到着。




峠に向かう牛の群れもこの街道を歩いていた。
ここからはゆるい下り。途中にNjegushiの村があり古い石造りの教会の傍らで暫時休息。周囲の山頂には残雪が残っており、標高の高さを物語る。



ゆるい下り坂をドライブすること30分、ツェティニェの町に到着。ツェティニェは人口16,000人。Old Royal Capital即ちかつてのモンテネグロの首都。ツェティニエ修道院やヴラシュカ教会(Vlaška church、1450年建立 )、解放期の19世紀に建てられた庁舎、博物館、旧王立劇場、かつての美しい各国の大使館群などを見ることが出来る。博物館は歴史部門と美術部門の国立博物館、ニコラ王博物館、民族学博物館、ビリャルダが町の中心にある。

市役所




聖母マリアのイコン「フィレルモの聖母」が収蔵されていると聞いて国立博物館の美術部門を訪れた。ほとんど来館者がなく、照明は消されており、入り口は施錠されている。モンテネグロや近隣諸国の作家の油彩が展示されているが、作品の質はアマチュアの作品の粋を出ないもの、見るべきものはほとんどなし。「フィレルモの聖母」は高さ50cm,横30cm程。特別室に保管展示されている。筆者にはその価値は分からない。顔もかすかに目鼻立ちが分かる程度。



ツェティニェからブドヴァ経由コトルへ。昼食はコトルのレストラン・スタリ・グラッドで魚料理。その後コトル湾を周回する国道2号線でIgaloへ。この日の宿泊はアパートメントミアンコ。Igaloはコトル湾の入り口の町、オレジ山麓の町、隣のヘルツェグ・ノヴィとは同じ市街地。人口4000人弱。クロアチアとの国境の町。バルカン半島には珍しく温泉が出る。故チト大統領の静養地であった。